【4thモデル/第4世代】スピードマスター プロフェッショナル 145.012 | ユニバーサルバリュー中野店ブログ

2021/10/27

【4thモデル/第4世代】スピードマスター プロフェッショナル 145.012

CONTENTS

スピードマスターは長い歴史の中でモデルチェンジ・マイナーチェンジを繰り返してます。大きな変更があったところを境目に「第6世代」「5thモデル」等と呼ばれています。 何世代目までをヴィンテージと呼ぶのかは意見が分かれるところでしょうが、今回は最後のCal.321搭載モデルである第4世代「145.012」に注目してみます。

スピードマスター 4thモデル 145.012 (1967年~1969年)

オメガ スピードマスター 145.012

【スペック】

ケースサイズ:42mm
キャリバー:321
駆動方式:手巻き
素材:ステンレススチール
風防:プラスチック

製造期間は1967年~1969年頃。前型の105.012と外観上の違いは少ないのですが、プッシューがわずかに大型化されています。
145.012の前身にあたるのは105.012と105.003ですが、この2本は発売時期が一緒。012は初めてリューズガードが付いたモデルで003はリューズガードなしです。 つまりリューズガードなしの105.003より古い時期に製造された、リューズガードのある105.012という個体も存在することになります。 このあたりがスピードマスターのややこしいところです。

そしてこのリューズガードを備えた42mmのケースが登場すると同時に、文字盤には“PROFESSIONAL”表記が“OMEGA Speedmaster”の下に入ります。
今日まで続く、私達が知るスピードマスターの特性をほぼ全部備えた状態が出来上がりました。

145.012がCal.321を搭載する最後のモデルであると同時に、文字盤のΩマークがアプライドである最後のモデルでもあります。 (ただしアプライドロゴは2021年発表の新型で復活しています) また、アポロ11号の司令船パイロット、マイケル・コリンズも実際に使用し、最も多くの宇宙飛行士に使用されたモデルがこの145.012と言われています。

キャタピラブレス

この時代のスピードマスターの特徴としてもう一つ上げられるのがブレスレットです。
オメガのキャタピラブレスレット 文字通りキャタピラのような姿をした「キャタピラブレス」
1970年代前半には生産が終了しており、構造的に頑丈とは言いにくいものなのでかなり伸びてしまっている個体もあります。 バックル前後の数コマが伸縮するエクステンション構造も備えています。
オメガのキャタピラブレスレット 右がエクステンションを伸ばした状態

復活したCal.321

スピードマスターの初代ムーブメントであるCal.321は、2019年に復刻生産することが発表されました。 そもそもムーブメントを復刻するということは時計業界ではかなり異例の出来事です。 昔の時計の外観を復刻することは頻繁にあれども、ムーブメントを復刻するなんてことはほとんど聞いたことがありません。 しかも当時のままを出来るだけ正確に、Cal.321専用工房内で一人の職人が一つのムーブメントの全工程を担当し製作されます。 この力の入れ方、オメガの本気を感じさせます。 オメガのムーブメント