2021/05/22
【月と言えばスピードマスター】スピードマスター ムーンフェイズ
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今回は歴代のムーンフェイズ搭載スピードマスターを見ていきましょう。
そもそもムーンフェイズとは?
月の満ち欠け、日本語で言うと「月相」です。 「満月」や「上弦の月」等、私達から見える月の形を表しています。いつ開発されたのは定かにはなっておらず16世紀頃から存在していたようですが、18世紀にトゥールビヨンの発明でも有名なブレゲがほぼ現在のものと同じ機構のムーンフェイズを搭載させており、これが現代に続くムーンフェイズの歴史の原点と言えるでしょう。
スピードマスター プロフェッショナル ST345.0809
スピードマスターに初めてムーンフェイズが搭載されたのは1985年。1300本限定で発売されました。ムーブメントは当時のスピードマスター プロフェッショナルに搭載されていたCal.861をベースにしたCal.866です。クロノグラフのためインダイヤルが3つあり、ムーンフェイズを搭載するには文字盤上のスペース的にかなり制約を受けますが、12時位置にムーンフェイズとカレンダーが追加され4つの円がバランス良く配置されるデザインは最初からこの形を想定していたのではないかと思えるほど綺麗にまとまっています。月は金色で描かれ黒い文字盤に栄える美しいムーンフェイズです。スピードマスター60周年時に制作されたポスターにも「First Speedmaster Moonphese」と掲載されている。愛称はスピーディームーン。
現在ではかなりレアモデルとなっており、販売価格は200万円前後。
スピードマスター プロフェッショナル 3576.50
【スペック】ケースサイズ:42mm
キャリバー:1866
駆動方式:手巻き
パワーリザーブ:48時間
素材:ステンレススチール
防水:50m
風防:強化サファイアガラス
初代のST345.0809を復刻したモデル。2006年発売。ムーンフェイズの月の色がシルバーに変更されています。
風防はサファイアガラス、裏面はムーブメントを眺めることが可能なシースルー仕様です。
ムーブメントはCal.1866。3576.50が生産完了となった現在ではこのムーブメントの搭載機はなく、ムーンフェイズは自動巻き・コーアクシャルのムーブメントしかありません。そのため3576.50が最後の手巻きムーンフェイズとなります。
スピードマスター ムーンフェイズ コーアクシャル マスタークロノメーター 304.33.44.52.03.001
2016年に発売された、コーアクシャルムーブメント・マスタークロノメーター認定のムーンフェイズモデル。【スペック】
ケースサイズ:44mm
キャリバー:9904
駆動方式:自動き
パワーリザーブ:60時間
素材:ステンレススチール
防水:100m
風防:強化サファイアガラス
月がとてもリアルに描かれている美しいムーンフェイズです。さらによく見るとニール・アームストロングが月面に残した足跡も描かれているこだわりよう。これが許されるのはスピードマスターだけですね。
スピードマスター ムーンフェイズ ブルー サイド オブ ザ ムーン 304.93.44.52.03.002
【スペック】ケースサイズ:44.25mm
キャリバー:9904
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:60時間
素材:ブルーセラミック
防水:50m
風防:強化サファイアガラス
ブルー サイド オブ ザ ムーンはケース素材をセラミックとしたモデルです。軽量で傷が付きにくい素材ですが、加工が難しいという難点もあります。 注目すべきはこのタキメーター。セラミックに18金で装飾を施すのは難しい、というより通常はくっつきません。それを可能としたのがオメガのセラゴールド技術です。 さらに文字盤はブルーアベンチュリンガラス製。キラキラと輝く夜の星空のようです。