クロノグラフの使い方【スピードマスターの基本】 | ユニバーサルバリュー中野店ブログ

2021/11/11

クロノグラフの使い方【スピードマスターの基本】

スピードマスターといえばクロノグラフ。クロノグラフを搭載していることがスピードマスターのアイデンティティです。 今回は基本に立ち返ってクロノグラフの使い方をご案内いたします。

クロノグラフとは

結論から申し上げますと「ストップウォッチが付いた時計」という意味です。
時間を意味する"クロノス"と、記するを意味する"グラフ"という二つの言葉を組み合わせた造語です。 1816年にフランスのルイ・モネが開発した、天体観測用のクロノグラフが世界初のクロノグラフと言われています。 そして1913年にはオメガが世界初の腕時計型クロノグラフを制作し、以降の腕時計の歴史を大きく変えました。

使い方
スピードマスターはクロノグラフ搭載腕時計のお手本のような姿をしています。基本を学ぶのにこれ以上最適な時計はありません。 メーカーによって多少の違いはありますが、基本的にこのような構成になっています。 クロノグラフの構成
計測スタート
まず大事なポイントとしましては、上の写真で12時位置にある針はクロノグラフ用の秒針で普段は動かしません。通常の秒針は9時位置にあります。
計測を始めるにはスタート/ストップボタンを押します。するとクロノグラフ秒針が動き始め、もう一度ボタンを押すと止まります。ここまでは迷うことはないでしょう。 下の写真の状態はスタートから20秒経過したと読み取れます。 クロノグラフの積算計 では1分以上の時間を計りたいときはどうするのでしょう。これだけでは針が何周したかが分かりません。 ここで使用するのが積算計です。

積算計の読み取り方
30分積算計は1分経過するごとに1メモリ進み30分で1周、すると12時間積算計は0.5メモリ進みます。12時間で1周です。
下の写真をご覧ください。 クロノグラフの積算計 12時間積算計を見ると2を少し過ぎたあたり。つまり2時間がすでに経過している状態です。 加えて30分積算計が6分経過を指しています。クロノグラフ秒針は20秒。したがってこの状態は、2時間6分20秒が経過した状態です。

リセット
計測が終わったらリセットボタンを押し針を0に戻します。このときも大事なポイントがあります。 必ずクロノグラフを止めた状態でリセットボタンを押してください。動かしたままリセットが出来るクロノグラフもありますが、通常はそのようになっていません。故障の原因になりますので、必ずストップボタンを押して止まっていることを確認してからリセットしてください。

タキメーター

経過時間の計り方は分かりましたが、ベゼルに記されている数字が何なのか疑問がわくところです。 これがタキメーター、平均速度を計算するための計算尺です。 使い方は意外と簡単です。走り始めたらクロノグラフをスタート、1km走行した時点でストップ。クロノグラフ秒針が指している数字がそのときの平均速度です。 例えば30秒位置には120と書かれているので平均時速120kmです。 1km走るのに30秒かかるということは1分で2km、60分で120kmですね。 クロノグラフの構成 これに関しては1分を過ぎてしまったら使えません。
また、心拍数を計算するための「パルスメーター」や、光と音の速度差から距離を計算する「テレメーター」と言ったバリエーションも存在します。
スピードマスターでは1985年までベゼルを選択することができたそうです。ただし必要とする人が極端に少なかったためか、タキメーター以外のスピードマスターはなかなか目にすることはありません。

クロノグラフの活躍

私達の普段の生活ではクロノグラフを使用することは非常に少ないと思われます。
(時計に負荷もかかるので正直使わない方がいいかも...)
しかしながらクロノグラフが人命救助に活躍したこともあります。かの有名なアポロ13号です。 エンジンを手動で噴射する14秒間を正確に計測したのがスピードマスターです。 スピードマスター311.32.42.30.04.003