スピードマスターと言えばムーンウォッチ。月に降り立った時計です。月へ行ったアポロ計画は11号から17号までで、その30周年や40周年の節目の年には記念モデルがリリースされています。
1997年には"ミッションズ"という限定モデルが発表されていますが、今回はそれ以外のアポロ限定モデルをご紹介します。
スピードマスター プロフェッショナル アポロ17号40周年記念 311.30.42.30.99.002
![オメガ 311.30.42.30.99.002](/wp-content/uploads/1701.jpg)
最後の月面着陸ミッションとなったアポロ17号の40周年記念モデル。アポロ17号が月へ行ったのが1972年ですのでその40年後の2012年にリリースされた世界限定1972本限定モデルです。
文字盤がシルバー925製でアポロ17号のエンブレムになっている、スピードマスターの歴史の中でも最もインパクトのある文字盤です。
デザインが優先されているためスモールセコンドとクロノグラフの積算計には目盛りがなくほぼ意味をなさないものになってしまってます。実用的な計器としてNASAに採用された誇りもあるので、これはスピードマスターとしては極めて珍しいことです。
インダイヤルが特別なデザインになっているモデルは他にもありますが、それらは必ず9時位置のスモールセコンドに採用されています。
![スピードマスターのスモールセコンド](/wp-content/uploads/001.jpg)
現在時刻の「秒」が読み取りにくくなりますが、秒単位の計測が必要な時にはクロノグラフを使うので確かに理にかなっています。
インダイヤルが3つとも特別デザインになっている「フロム ザ ムーン トゥ マーズ」ですら、積算計の目盛りは省略されていません。
![スピードマスター フロム ザ ムーン トゥ マーズ](/wp-content/uploads/moon-1.jpg)
最後の月面着陸計画であること、アポロ計画の語源ともなっている太陽神アポロンが大きく描かれたこの記章を用いて、記念碑としてふさわしい時計に仕上げたかったのでしょう。
![311.30.42.30.99.002の文字盤](/wp-content/uploads/1702-1.jpg)
とは言え今が何時何分かハッキリと読み取れる視認性はさすがと言えます。
スピードマスター プロフェッショナル アポロ17号30周年記念 3574.51
![オメガ 3574.51](/wp-content/uploads/3574.jpg)
同じくアポロ17号の30周年記念モデル。こちらは文字盤は通常ですが、裏蓋が特別仕様です。
![オメガ 3574.51の裏蓋](/wp-content/uploads/1730.jpg)
アポロ17号のエンブレムとE.A.サーナン船長の名前、月を発った1972年12月14日の日付が刻印されています。
腕に付ければ通常のスピードマスター プロフェッショナルと見分けがつかなくなるので、限定品は欲しいけど派手さを好まない方にお勧めのモデルです。
2002年発表のモデルなのでベースになっているのはRef.3570.50です。ムーブメントは名機Cal.1861ですので飽きの来ないベーシックなデザインと相まって長く使える"一生モノ"の時計になることでしょう。
スピードマスター プロフェッショナル アポロ17号45周年記念 311.30.42.30.03.001
![オメガ 311.30.42.30.03.001](/wp-content/uploads/1745.jpg)
17号は45周年モデルも出ていて、40周年モデルに負けないぐらいの特別感があります。
深いブルーの文字盤とベゼル、分針・時針・インデックスは18Kイエローゴールドで宇宙と月の光を表しているようです。
そしてベゼルは、セラミックに18Kゴールドの装飾を施すというオメガ独自のセラゴールド技術が使われています。
9時位置のインダイヤルにはアポロ神と月が、裏蓋には17号の記章が刻印されています。
やはり最後のアポロ計画である17号モデルはかなりの力の入れようですね。
![オメガ311.30.42.30.03.001裏蓋](/wp-content/uploads/0-1.jpg)
スピードマスター プロフェッショナル アポロ15号40周年記念 311.30.42.30.01.003
![オメガ311.30.42.30.01.003](/wp-content/uploads/1540.jpg)
アポロ計画で初めて月面車が使用されたのが15号であるため、裏蓋には月面車が刻印されています。
文字盤の外周とインダイヤルの縁取りには15の記章に使用されている赤・青・白の3色が使用されており、シンプルながらもカッコ良いモデルです!
![オメガ 311.30.42.30.01.003](/wp-content/uploads/17back.jpg)
スピードマスター ムーンウォッチ アポロ11号50周年 310.20.42.50.01.001
![オメガ 310.20.42.50.01.001](/wp-content/uploads/310-2.jpg)
最後に月に行ったのがアポロ17号ならこちらは最初に月に行ったアポロ11号の50周年モデル。
2019年にリリースされ、コーアクシャル化された手巻きムーブメント"Cal.3861"を初めて搭載したモデルです。
スピードマスターのムーブメントは1957年の初代以来、基本デザインを変えずに受け継がれてきました。特にCal.1861は熟成が進み完成された究極のムーブメントとしてファンの心を離さない名機です。それでもオメガは進化することを止めず、ついに手巻きのスピードマスターをコーアクシャル化することを決めたのです。
参考記事
コーアクシャルとマスタークロノメーター ベゼル・針・インデックスに18Kゴールドが使用されていることもスピードマスターとしてはかなり珍しいことです。
やはり最初の月面着陸であることと、50周年という大きな節目であることからかなり特別なモデルとして開発されたのでしょう。
![オメガ 310.20.42.50.01.001の文字盤](/wp-content/uploads/310up.jpg)
9時位置のインダイヤルには宇宙飛行士バズ・オルドリンが月面に降り立つ様子が。
スピードマスター ムーンウォッチ アポロ11号30周年 3560.50
![オメガ3560.50](/wp-content/uploads/30.jpg)
同じくアポロ11号の30周年記念モデルがこちら。17号の30周年と同様に、文字盤は通常使用で裏蓋のみ特別なものになっています。
![オメガ3560.50の裏蓋](/wp-content/uploads/1130.jpg)
アポロ11号のミッション記章と共に、アームストロング船長の月に降り立ったときの言葉とその時刻が刻印されています。
スピードマスターを何か1本持つなら、スタンダードなデザインと特別感とを両方得られるこういうモデルは個人的にかなりオススメです!