スピードマスター プロフェッショナルの【インナーケース】について解説します | ユニバーサルバリュー中野店ブログ

2021/06/15

スピードマスター プロフェッショナルの【インナーケース】について解説します

スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチには裏蓋を開けるとムーブメントを覆うインナーケースがあります。
※シースルーバック仕様には入っておりません。
スピードマスターの特集は良く組まれていますが、インナーケースが取り上げられることは多くありません。 そこで、今回はインナーケースの役割を写真を見ながら解説していきたいと思います。
インナーケース1
通常、時計のムーブメントは『ケース』『風防』『裏蓋』の3つのパーツから構成され、保護されています。 しかしスピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチはダイヤル・ムーブメントを固定する『インナーリング』そして『インナーケース』」によって二重に保護されています。 インナーケース2 スペースシャトルのコックピットなどは私たちが想像してる以上の磁力が発生してるのではないかと思います。 最悪の場合、磁気は時計を使い物にならなくしてしまうため、インナーケースが必須なのです。 耐磁時計と呼ばれるものに使われている仕様です。 このインナーケースは軟鉄製で、インナーケースに包まれることでムーブメントが中空に浮いたような状態になるので、衝撃にも強くなります。 耐久性や精度を守るために重要だということが良くわかります。 他に帯磁性時計で有名なのはロレックスのミルガウスですね。 インナーケース3 インナーケース4 さて、このインナーケース表側の中心は丸く突起している箇所があります。 なぜこのような形状になっているのでしょうか? この突起は裏蓋を閉めた時に裏蓋と突起が接触し、インナーケースがインナーリングに押し当たり密閉度を高めるといった役割があります。 インナーケース4 これはファーストモデルから既に採用されており、NASAによるテスト合格した際も大きく貢献したのではないでしょうか。 キャリバー1861 名機【キャリバー1861】
ムーンウォッチについてはこちらの記事で詳しくご紹介してるので、ぜひ一読してください。 宇宙計画と長きにわたって関わってきたスピードマスター。 パーツ一つ一つに伝統と歴史が詰まっている、まさしく名機ですね!